その想い届いていますか

  • 2020.05.10 Sunday
  • 21:11
母が他界して21年

母の日が来るたび

いや来たときくらいしかが正しいか

花を花すらも花さえも

渡すことなく

感謝はもちろん

お詫びも労うことすらしていない

高校卒業と同時に家を出て

学生時代に来たその突然の別れ

他界する直接の言葉はもちろん

その日が来るまで

数年見ることの無かった母の顔

数年ぶりに母を見たとき

その実感も湧かず

無機質な自分にむしろ戸惑う

気を落とすなと

周囲から声がけされても

気を落とすも何も

落とすほどの気も湧かない

ただただいろんな人から

声がけされるのを対応するのみ

通夜を終えた晩

ロウソクの火を見守るべく

母の棺のそばで父と過ごす

父はエネルギーに満ち溢れた

典型的な団塊の世代の人間で

周囲からの信頼も厚く

普段は本当に頼りになるが

感情的になると

全くというほど

役に立たなくなる傾向があり

その日もただたたずむのみだった

母とはケンカが絶えず

家でホウキを振り回すこともしばしば

そんな父がここまでふぬけるとは…

母の棺のそばにいながら

当の自分はまだ

他人事のように感じていた

告別式のとき

母へのご焼香も終わり

母を拝める最後のとき

父が母に謝った

感謝や労いではなく謝った

人目もはばからず見苦しく嗚咽し

母に謝った

もちろん亡くなったのは

父のせいではない

父の母への最後の言葉は謝罪だった

その父が母に謝罪する姿に

涙があふれた

自分もそうだった

感謝や労いよりも

こうしなきゃよかった

あんなこと言わなきゃよかった

そんな後悔の気待ちが

やっと湧き上がってきた

謝り倒す父の

その気持ちが

自分も分かるような気がした

でももう母はいない

あれから21年母に花を買ったところで

今はもう

母を祝うことも労うことも

感謝することもできない

伝えられない

母の日が来るたび感じるのは

謝罪の気持ちだけ

父もそうだったんだろうと思う

母へは

祝えるうちに

労えるうちに

感謝できるうちに

その思いを形や言葉にして

伝えられることが

いかに大切で幸せか

この日ばかりはそう思う

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